高橋・松友 vs ペデルセン・リターユヒル

大会:リオ・オリンピック2016 バドミントン女子ダブルス決勝

結果:高橋・松友  2-1 ペデルセン・リターユヒル

場所:テレビ観戦


最大のライバルと目されていた中国ペアが準決勝で敗れたことで、タカ・マツペアの金メダル獲得の可能性は、グッと高まったように思われた戦前の予想でした。しかしそれが、とんでもなく甘い考えだったと思い知らされたデンマークペアの戦いぶり。オリンピックファイナリストに相応しい強さを見せていました。


序盤からやや硬さが見られる日本ペア。特に松友選手は試合後にコメントしていたように、準決勝までのキレが見られず、苦しい展開の第1セットになってしまいます。逆にデンマークは気合い十分。日本の揺さぶりにも粘りのレシーブを続け、サーブでも日本を苦しめました。ミスが出た後の日本ペアの硬い表情に対し、笑顔で励まし合うデンマークペアのシーンが映された時は、日本の負けも覚悟してしまいました。


高橋選手の奮闘も実らず、18-21で第1セットを落とした日本。第2セットに入ると序盤で差がついこたともあり、デンマークは早々にこのセットを捨て、第3セットに標準を合わせます。ここから金メダルを賭けた、両チームの死闘が始まりました。


1点ごとの一進一退の攻防に、テレビの前でも緊張感が高まります。「手に汗握る戦い」とはまさにこのこと。早く勝敗が決まって欲しいと願うとともに、このラリーをずっと見ていたいとも思ってしまうのでした。先に勝負に出たのはデンマーク。16-19と3点差を付けられた時は「勝負あり」と誰もが思ったことでしょう。


しかし、この場面で「攻め」に出たのが、前半苦しんでいた松友選手でした。まさに崖っぷちからの5連続ポイントで、信じられないような逆点勝利を見せてくれました。世界ランキング1位の実力を十分見せてくれたタカ・マツペア。その技術力はもちろん、それ以上に素晴らしかったのは、あの絶対絶命の場面で「前」へ出られる精神力ですね。こちらも素晴らしかったデンマークペアとの試合は、後世まで語り継がれそうな名勝負となりました。


試合採点

ハッスル度 9

見応え度 8

名勝負度 8

満足度 10

手に汗握る度 10