大会:なでしこリーグ1部 第4節
結果:日テレ 2-2 新潟L
場所:味の素フィールド西が丘 観衆732
4ヶ月遅れで開幕したなでしこリーグ。「降格なし」「交代枠5枚」のレギュレーションはJリーグと一緒。この新ルールによって、試合のアグレッシブさや、監督の思い切った采配やチャレンジに繋がっているJリーグ。特に「5人交代」によって、試合の流れがガラっと変わったり、試合終盤での逆転劇に繋がるなど、サッカーの面白さが増す「ヒットルール」になっています。
その一方、残念ながらここまでのなでしこリーグでは、Jリーグほどの恩恵が見られていない印象。「降格なし」どころではなく、来シーズンからは「新リーグ」に移行するクラブがほとんどでしょうから、今ままで以上に理想のサッカーをチャレンジできるチャンス。Jリーグ以上に各クラブの魅力を伝えて、「プロリーグ」へのアピールをする、重要なラストシーズンだと思うんですけどね。
そんな攻める采配の急先鋒がベレーザの永田監督。スタートポジションはオーソドックスな4ー4ー2に見えましたが、試合が始まれば判別が難しいほどのポジションチェンジぶり。ただ昨年までと明らかに違う点は、両ウィングの位置。前線が3トップ気味に構えているので、ベレーザのストロングだったサイドからの推進力は見られず。
逆に新潟に裏を狙われることも多く、27分には右からのクロスをイ・ヒョギョン選手が頭で合わせて新潟の先制。追いつきたいベレーザは、62分に2枚替え。しかしその直後、新潟は左右の大きな展開から、最後は児野選手がドンピシャゴール。交代直後の失点ということで、ベレーザにとっては勢いを削がれる痛い失点。
75分には小林選手がキーパーと一対一の場面を作りましたが、平尾選手がビッグセーブ。これを見た時点で、この試合の新潟の勝利を確信しましたが、流れが変わったのは73分に宮澤選手を投入した辺りから。
右の宮澤選手、左の遠藤選手と、昨シーズンのようなサイドから起点を作れるようになり、新潟ゴールに迫るベレーザ。89分に右の宮澤選手が中央へと運ぶと、裏へ抜け出した遠藤選手がゴール。息をつかせずたたみかけ、今後は左サイドから長谷川選手が抜け出し、ラストパスを小林選手が同点ゴール。新潟の勝利で間違いないと踏んでいた展開が、ラスト2分でまさかまさかの同点劇。
その要因はやはり永田監督の交代策。昨年までのルールだったら、この劇的な展開は見られなかったわけで。一方、悔しすぎる金星を逃した新潟の奥山監督。リードしていた分、バランスを崩さないようにと交代策も慎重に出たことが、最後の最後でこの結果に繋がったとも言えるのではないでしょうか。なでしこリーグでもようやく、新ルールの恩恵のような試合が見られて、何よりなのです。
試合採点
ハッスル度 6.5
見応え度 6.5
名勝負度 6
満足度 6.5
新ルールの恩恵度 6.5
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