ノジマステラ神奈川相模原 vs INAC神戸レオネッサ

大会:なでしこリーグ1部 第5節

結果:ノジマ 1-1 I神戸

場所:Shonan BMWスタジアム平塚 観衆510


真夏のデーゲームで選手も大変ですが、観戦する方もけっこう大変。消耗戦必至の環境で、もちろん問われてくる両監督のベンチワーク。両クラブともに新監督ですが、特に神戸のゲルト・エンゲルス監督は、なでしこリーグでは珍しい外国人監督ということもあり要チェック。


シーズン序盤ではサイドで起用していた杉田選手を、本来のボランチに配置。後半頭の2枚替えでは、高瀬選手のポジションを一つ上げる戦術的交代を見せるなど「オッ」と思わせてくれましたが、チームに勢いをもたらすには至らず。


一方ノジマのハイラインは、北野新監督の色が出ていて興味深い。高い位置で網にかかればそのままチャンスに繋がりますが、奪った後のボールの繋ぎは精度を欠きます。攻撃の形もアーリークロスのみと、バリエーション不足。前半はお互いビッグチャンスも少なく、スコアレスでの折り返し。


先制したのはノジマ。61分にペナルティエリアに侵入した南野選手のラストパスを、平田選手がゴール隅に決めたファインゴール。勢いに乗ったノジマはその後も川島選手が決定的なシュートを放ちますが、神戸のキーパースタンボー選手のセーブで追加点は許さず。


66分には神戸のセットプレーから、三宅選手のドンピシャヘッド。今度はノジマのキーパー久野選手が片手一本で弾き出すビッグセーブ。お互いのキーパーが見せ場を作る攻防で、締まった試合展開に。


追いつきたい神戸は70分、田中選手から仲田選手のゴラッソゴールで同点。その後は一進一退の展開が続いたアディショナルタイム、ノジマの南野選手がフリーでシュートを放ちましたが、これもスタンボー選手が横っ飛びで弾き出してタイムアップ。


やはりこの過酷な環境の中、せっかくの5枚交代枠を残した両監督の采配には疑問が残ります。使わなかったのか、使えなかったのかは分かりませんが、試合終盤にギアアップ出来でるような交代カードを使えれば、決着も付けられたのでは。特に神戸のエンゲルス監督は、豊富なタレントを生かし切れていない点でも、まだまだ評価は保留でしょうか。


今シーズン注目の岩渕選手と田中選手のコンビも、まだまだこんな程度では物足りない。田中選手の欲しいタイミングでボールが出てこなかったりと、チームも連携不足気味。それでも国内最強のツートップは、日本代表のツートップでもあるわけで。この2人のコンビネーションだけでも、ぶっちぎりで点が取れるようでないと困るのです。


試合採点

ハッスル度 6

見応え度 6

名勝負度 6

満足度 6

キーパー奮闘度 6.5