日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs INAC神戸レオネッサ

大会:なでしこリーグ1部 第10節

結果:日テレ 1-2 I神戸

場所:味の素フィールド西が丘 観衆1349


勝ち点差「5」離れての上位対決。神戸はここで負けると完全に優勝争いから脱落する、崖っぷちの戦い。格上のベレーザ相手に、エンゲルス監督の真価も問われる試合。


そんな神戸は序盤からハイプレス。前線から強度の高いプレッシングで、ゴール前から追い込む展開。髙瀬選手を一列上げた所にも、高い位置でボールを奪いに行く狙いが見てとれます。


そして開始5分、狙い通り高い位置でボールを奪うと、阪口選手→田中選手と繋がり、ファーストチャンスで先制ゴール。19分にも中盤でボールを奪うと、ショートカウンターから岩渕選手の追加点。元ベレーザのツートップが揃い踏みで、神戸がリードを広げます。


ベレーザは攻撃のルートが「中央」になっているため、ボールを失うとそのまま失点に繋がる悪循環。24分に小林選手のPKで1点返すものの、神戸優勢だった前半。季節外れの涼しさも味方して、エンゲルス監督の狙い通りの展開だったのでは。


それでもこのまま終わるとは誰も思っていなかったはず。神戸は序盤からのハードワークも響き、岩渕選手、鮫島選手と、負傷交代でカードを切らざる得ない展開。逆に宮川選手、宮澤選手を投入したベレーザは、70分以降はほぼハーフコートゲーム。


神戸は防戦一方になりながらも、杉田選手が足を伸ばしてゴールからボールを弾き出し、キーパーのスタンボー選手のスーパーセーブで追加点を許さず。チーム一丸でゴールを死守する姿は、崖っぷちに相応しいまさに「死にものぐるい」。神戸の「何が何でも」という泥臭いプレーには、グッとくるものもありましたよ。


試合終了のホイッスルに、エンゲルス監督はド派手なガッツポーズ。リーグの優勝争いを面白くする意味でも、神戸の大きな勝利。それと同時に、ベレーザに勝つにはこれほど苦労するものかという、まだまだ「ベレーザ強し」の印象も残った試合でもありました。


試合採点

ハッスル度 6.5

見応え度 7

名勝負度 6

満足度 7

何が何でも度 7