大会:JリーグD1 第29節
結果:浦和レッズ 0-1 FC東京
場所:埼玉スタジアム2002 観衆5623
あっという間に秋の空気が深まり、もうナイトゲームでは寒いくらい。観戦するにはこれから辛い季節がやってきますが、プレーする選手にとっては動きやすい気候。運動量も多くなり、よりアグレッシブで面白い試合を期待したいところ。
そんな涼しい環境で、一際走り回っていたのが永井選手。前線からのチェイシングはロンドンオリンピックを彷彿させるほどで、浦和ディフェンダーはビルドアップにも一苦労。37分には浦和のクリアミスをレアンドロ選手がゴール前で受けると、最後は永井選手が押し込み東京が先制。
浦和はボール保持率で上回るものの、東京ディフェンスの固さに手を焼いていた印象。単純なクロスでは弾き返され、フリックやスルーも最初は効果的でしたが、多用しすぎて読まれがちに。ペナルティエリア内は攻略できず、ミドルシュートで終わる展開。前半浦和のチャンスは19分に放った興梠先制のシュートくらい。
後半に入っても攻めあぐねる浦和。マルティノス選手、レオナルド選手、杉本選手と、次々と攻撃陣が投入されますが、有機的な交代には繋がらず。マルティノス選手はストロングよりウィークポイントの方が目立ち、レオナルド選手はシュートすら打でず。この豪華な交代カードを切りながら、攻撃自体は逆にトーンダウン。
この戦力層を生かせていないもどかしさを感じながら、最後まで強固な東京ディフェンスを脅かすことも少なく、なす術なくタイムアップの笛を聞いた浦和。
一方、東京が埼玉スタジアムで勝ったのはなんと17年ぶりだとか。いつもは派手な打ち合いになる印象が強いこのカードですが、鬼門突破するためには、こういうウノゼロの渋い試合になるのも必然か。それくらい集中したディフェンスが際立っていたこの日の東京。
17年ぶりの歴史的勝利ではあるものの、アウェーサポーターのいない現在のスタジアムでは、喜ぶ人の姿はゼロ。逆にホームスタジアムでホームチームが負けてしまうと、恐ろしいほど寒い空気が流れる試合後の余韻。ホーム一色という不自然さ。早くアウェーサポーターのいる、日常のスタジアムが戻って来て欲しいと、改めて思う試合後なのでした。
試合採点
ハッスル度 4.5
見応え度 5
名勝負度 5.5
満足度 4.5
鬼門突破度 7
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