結果:日テレ・ベレーザ 0-0 INAC神戸レオネッサ
場所:味の素フィールド西が丘 観衆4663
2011年以降、なでしこリーグの観客動員数は減少する一方。女子プロ野球やWリーグ、他の女子スポーツリーグの集客企画や告知情報はよく目にするのに対し、ほとんど「何もしていない」ように見えてしまう、なでしこリーグ。
そんなリーグやクラブの対応に、モヤモヤしているファンも多いのではないでしょうか。よっぽどサポーターの方が、集客努力をしているように見える現状。しかし、そう思っていたのは選手も同様でした。
そこで立ち上がったのがベレーザの10番、籾木選手。「5000人満員プロジェクト」と称して、集客プロデューサーに就任。オリジナルタオルやTシャツプレゼントなど、色々な企画が考案されましたが、選手自身が行動したことで、マスコミにも取り上げてもらえる効果もありました。
特に集客面では苦戦していた、ベレーザがやること自体も画期的。クラブのバックアップもあり、事前の告知やPR活動などでも、今までにない本気度が感じられました。その成果が4663人。目標の5000人には一歩届かなかったものの、スタジアムは立ち見の人で溢れ、コレオグラフィで選手入場を迎えるサッカーらしい雰囲気。
同じカード、同じ場所だったカップ戦の決勝が、1553人だったことを考えると、ベレーザの選手達が起こした行動の賜物と言えるでしょう。
しかしお客を集めた所で、試合のクオリティが伴わなければ逆効果。で、今の日本女子サッカートップに相応しい試合内容は、十分に見せられたのではないでしょうか。
しかし、一番避けて欲したかったのがスコアレスドローという結果。願わくば点の取り合いで、子供達が見ても「面白い」と思う試合を披露して欲しかったですが、大一番で渋い試合をしてしまうのは、Jリーグを含めて日本サッカーの課題。それでも試合後の拍手の大きさから、満足感の程はうかがえるのでした。
折しも沢田研二さんのドタキャン騒動が話題になっていますが、その行動に賛否あるものの、「満員」へのこだわりは見習って欲しいとも思う日本スポーツ界。やはり集客努力をするのは選手ではなく、リーグやクラブ関係者の役割。将来的にプロ化が実現すれば、これが当たり前のレベルになってもらわなくては。行動を起こせば、これだけ集客できるコンテンツであることを、証明できたわけですから。
試合採点
ハッスル度 6
見応え度 7
名勝負度 6
満足度 6.5
敏腕プロデューサー度 7
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