大会:JリーグD1 第8節
結果:北海道コンサドーレ札幌 2-3 ヴィッセル神戸
場所:札幌ドーム 観衆4675
札幌ドームのキャパシティ約4万人に対して、この試合の観客数は4675人。それでもスカスカ感はほとんどなく、しっかり埋まっているように見えたスタジアム内。アウェーゴール裏部分はコレオで隠され、バックスタンドには広告ボードが置かれたスペースも。上限5000人という限られた制約の中でも、スタジアムが埋まっているように「見える」工夫。普段ガラガラのスタジアムで試合をしているようなクラブや他のスポーツにも、やり方次第で「良く見せる」方法を、札幌は示せているんじゃないですかね。
さて、8位札幌と9位神戸の対戦。序盤から主導権を握った札幌は、ダイレクトパスを交えながらの流れるような攻撃。サイドチェンジで左右に揺さぶり、ゴール前ではルーカス・フェルナンデス選手のドリブル突破で神戸ゴールに迫ります。ビッグネームが揃う神戸ですが、チームとしての「クリエイティブ度」は札幌が上に見えた前半。
一方、久しぶりに外国人助っ人が5枚揃った神戸ですが、開始10分で得点源の古橋選手が痛恨の負傷後退。29分に右サイドからのクロスをフェルマーレン選手がクリアしきれず、荒野選手がしっかり詰めて札幌の先制。
しかしその1分後、前線でドウグラス選手がパワーで札幌ディフェンスを振り切ると、フリーの山口選手がゴール左サイドへ決めて、神戸もすぐさま同点。組織で札幌に上まわれても、「個」で打開できるドウグラス選手は神戸の大きな武器。前半終了間際には自らゴールも決めて、この試合MVP級の活躍ぶり。
後半開始早々、右サイドからのダイレクトクロスを、再び荒野選手が決めて札幌が同点。それでもミシャ監督の大きな声が響き、会場から笑いが漏れる場面も。ただでさえ大音量のミシャ監督の指示。静寂が求められる今の環境では、注意される選手もたまったものではないでしょうね。
その後は尻上がりに調子を上げた神戸が、主導権を握る展開に。その中心にいたのはやはりイニエスタ選手。序盤こそ札幌に押さえ込まれていたものの、試合が進むにつれ「らしい」プレーの連発。正確なロングフィードやスルーパス。札幌サポーターしかいない札幌ドームが、どよめいていたほど。自身のゴールこそありませんでしたが、その存在感は十分に発揮。あと何年日本でそのプレーを見られるか分かりませんが、ますます目が離せない選手なのです。
結局61分の山口選手の決勝ゴールを、守り切りる形で神戸の勝利。6戦負けなしだった札幌相手に、神戸にとっては大きな勝利。一方札幌も内容的には悪くはなく、ミシャサッカーもますます浸透している様子。ミシャ監督本人がよく「攻撃的サッカー」だと自負していますが、この試合は間違いなく、攻撃的サッカー同士らしい試合を見せてくれたのは間違いないでしょう。
ハッスル度 6.5
見応え度 7
名勝負度 6.5
満足度 7
埋まって見える度 7
0コメント