大会:東京オリンピック2020
結果:日本 4-0 フランス
場所:テレビ観戦
2勝1敗でも予選敗退の可能性があるというシチュエーションのため、メキシコ戦からのメンバー変更は3人だけ。2勝1敗でも敗退したアトランタ五輪もありましたが、今の日本は下馬評通りの2連勝。若手主体でそれほど恐れる必要のない相手でしたが、「フランス」という名前に警戒。
一方のフランスは2点差以上の勝利が必要。「0-2は危険なスコア」とも言われますが、それと似た状態からのスタート。逆に言えば1点取れれば勝負はほぼ決まりそうですが、日本は27分に田中選手→久保選手→上田選手のシュートと繋がり、こぼれ球を久保選手が先制ゴール。勢いに乗った日本は7分後にも酒井選手の追加点で、ほぼ勝負を決定付けました。
3戦連発で、押しも押されれぬエースとなっている久保選手。この試合でも攻撃面で存在感抜群でしたが、それ以上に印象に残ったのが旗手選手が倒された場面。ポッカリ空いたスペースに、全力スプリントでカバーしに行った場面は、先制点よりグッとくるものがありました。エースが守備でも走れるチームは強い。
前半のうちにほぼ勝負を決めれたことで、主力を休ませることにも成功。しかし、ただの「温存」のための交代ではなく、しっかり交代選手が活躍しているところが素晴らしい。橋岡選手も躍動し、フランスの息の根を止めた三好選手と前田選手の追加点。大会前には不安視されていたフォワード陣も、林選手、上田選手、前田選手と、それぞれの特徴を生かして3連勝に貢献。
そして驚かされた森保監督の選手交代。80分にボランチの田中選手に変えて前田選手を投入したわけですが、この交代によってポジションの玉突き移動が発生。前田選手が左サイドに入り、旗手選手がサイドバックへ一列後退。そして左サイドバックにいた中山選手がボランチへ。一見複雑なポジンションチェンジのように見えますが、こちらの方がそれぞれ本職のポジションなのだから感心させられます。
多くの選手が複数のポジンションをこなせる最大の利点。メキシコ戦の課題だった試合の終わらせ方も文句なし。フランスが予想以上に「若い」チームだったこともありますが、決勝トーナメントを見据えても、余力を残した完璧な3戦目だったと言えるでしょう。
1位突破ということで、メダル獲得も現実味を帯びてきた日本。なによりこのチームには「自信」を持って戦っているのが最大の強み。否が応でも期待が高まる準々決勝は、31日にニュージーランドと対戦。
試合採点
ハッスル度 6.5
見応え度 6.5
名勝負度 5
満足度 7
玉突きポジションチェンジ度 7
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