日本代表名勝負 ベスト5

サッカー日本代表に名勝負は少ない。それは親善試合や、アジアでの戦いが多いことも原因の一つ。そして「結果が全て」という日本の風潮にも関係しているのではないでしょうか。「内容が良くても、勝たなければ意味がない」とは日本スポーツで良く聞かれる言葉。しかしそれは「選手や監督側」の言葉であって、「見る側」もそうなってしまってはもったいない。勝ち負けだけで語れないからこそ、サッカーが世界ナンバー1スポーツになりえたゆえん。そんな勝敗をも超えた、日本代表名勝負ベスト5を発表したいと思います。



次点

大会:アトランタオリンピック1996

結果:日本 1-0 ブラジル

マイアミの奇跡と呼ばれる、世界でも有数のジャイアントキリング。番狂わせにゴールキーパーの活躍は不可欠ですが、神懸かり的活躍を見せた川口選手。ラッキーに見えた伊東選手の得点も、事前のスカウティングで狙っていたものと知り、さらにビックリ。


試合採点

ハッスル度 7

見応え度 7

名勝負度 5

満足度 8

ジャイアントキリング度 10



第5位

大会:FIFAワールドカップ南アフリカ2010

結果:日本 3-1 デンマーク

デンマークの予選突破を打ち砕く、本田選手の悪魔のフリーキック。前評判の低かった日本が、ワールドカップの舞台での完勝劇。フリーキック2本だけでなく、3点目の意味は大きかった。ベスト16進出とともに、本田時代の幕開けとなった一戦。


試合採点

ハッスル度 7

見応え度 8

名勝負度 7

満足度 8

魔球度 8



第4位

大会:AFCアジアカップ中国2004

結果:日本 4-3 バーレーン

反日感情渦巻く中国でのアジアカップ準決勝。後半85分に逆転を許し、ラストプレーで中澤選手の劇的同点弾。レフリングも含めて超アウェイ状態の中での大激戦に、さすがのセルジオさんも大興奮。


試合採点

ハッスル度 8

見応え度 7.5

名勝負度 7.5

満足度 8

ヤッターヤッター度 8



第3位

大会:FIFAワールドカップロシア2018

結果:日本 2-3 ベルギー

日本が初めて真っ向勝負でベスト8に挑戦。FIFAランク3位のベルギーに対して、本気で「勝てる」と思わせてくれた一戦。最後の最後まで、勝利を求めたからこそ受けたスーパーカウンター。まさに「美しく散った」日本代表に拍手。


試合採点

ハッスル度 8

見応え度 8

名勝負度 8

満足度 8

ベスト8への壁度 10



第2位

大会:FIFAワールドカップアジア第3代表決定戦1998

結果:日本 3-2 イラン

ドーハの悲劇があったから、このジョホールバルの歓喜を味わえた。日本サッカーが最高に盛り上がった4年間。今でも代表人気は根強いが、「熱」の量は当時と今では比べ物にならない。ワールドカップ初出場という、日本が今後二度と訪れない最高の瞬間。


試合採点

ハッスル度 9

見応え度 8

名勝負度 8

満足度 10

歓喜度 10



第1位

大会:FIFAワールドカップアジア地区最終予選1994

結果:日本 2-2 イラク

ドーハの悲劇と呼ばれるこの試合。実況アナウンサーが言葉を失ってしまうほどの衝撃の試合に、今後出会うことがあるでしょうか。勝負の厳しさ、怖さ、そして面白さ。この試合がサッカーの全てを教えてくれました。


試合採点

ハッスル度 9

見応え度 9

名勝負度 8

満足度 7

悲劇度 10



ドーハの悲劇から24年、ジョホールバルの歓喜から20年。これらの出来事を知らない世代も増えたと聞きますが、この2つを超える日本代表の試合はいまだ現れていないと思います。その理由は、日本がアジアから世界のステージへ移ったため。次なる舞台はやはりワールドカップ。ベスト8、ベスト4の壁を破った時、新たな歴史が生まれることでしょう。

※2018年7月更新