なでしこジャパン vs アメリカ

大会:FIFA女子ワールドカップ 決勝

結果:日本 2-5 アメリカ

場所:テレビ観戦


優勝することしか考えていなかったアメリカと、決勝進出で目標達成感のあった日本との差が、大きく出てしまった試合でした。


ハットトリックを決めたロイド選手は、この大会中アメリカの中で最も好調な選手でした。しかしマスコミから聞こえてくる要注意選手は、故障明けのモーガン選手とサブのワンバック選手。当然日本もスカウティングしていたはずでしょうが、あまりにも自由にやられたことに悔いが残ります。


前半16分で4失点と、ブラジルワールドカップのブラジルvsドイツの悪夢を思いだす光景に、日本の多くの人達が、心折れてしまったことでしょう。しかし選手達は最後まで戦いました。前半27分に大儀見選手のゴール。後半7分には澤選手の競り合いからオウンゴールを呼び込み、「もしかしたら」という気持ちにさせてくれました。


宇津木選手の当たり、宮間選手の奮闘、絶対にあきらめない選手達のがんばりに、いつもながら心打たれますが、この日ばかりはアメリカの気迫が上回っていました。失点から2分後の5得点目。ここで勝負ありです。


優勝するチーム以外、必ずどこかで負ける時が来ます。その負けを受け入れられるかは、試合内容による所も大きいですが、やはりこの敗戦は「くやしい」です。この大会を通して、決して調子の良い選手が多かったとは思いません。今日の素晴らしい1点目に絡んだ川澄選手と大儀見選手も、もっともっとスーパーな選手のはず。


佐々木監督のやりくりで、なんとか決勝まで来れましたが、「なでしこジャパン」はまだまだこんなものじゃないという思いが強いです。幸いリベンジの機会は1年後。リオ・オリンピックでは、最高の状態でのなでしこジャパンに期待しています。


宮間選手の試合前の記者会見で、「女子サッカーをブームから文化にしたい」というコメントがありましたが、選手達は大きなものを背負い過ぎているように感じます。文化を造るのは「観る側」にも出来ますよね。


そして、その文化を担う若手が育っていないと言われていますが、絶対にそんなことは無いと言えます。横山久美選手、田中美南選手、増矢理花選手、長谷川唯選手などなど・・・ なでしこリーグで目覚ましい活躍を見せている彼女たちが、今の伝説のレギュラー陣を超えた時、さらに明る未来が待っていると確信しています。


試合採点

ハッスル度 6.5

見応え度 7

名勝負度 6.5

満足度 7.5

折れない心度 8