結果:U-19日本 0-0(PK4-2) U-19北朝鮮
場所:ネット観戦
決勝戦の相手は北朝鮮。どのカテゴリーでも、アジアの舞台では必ず日本の前に立ちはだかる強豪チーム。来年のU-20女子ワールドカップの決勝戦がこのカードでも、何ら不思議ではないほど、世界トップレベルの戦いを見せてくれました。
高倉監督に変わってから、「攻守にアクションするサッカー」のお手本のようなスタイルで、ボールポゼッションと組織的な守備は、他を寄せ付けません。アメリカを3-0で一蹴したり、男子学生相手にも勝ってしまうほど、最強世代の呼び声高いチーム。
「日本代表」と名のつくチームで、これほど楽しいサッカーを見せてくれるのは、U-17男子代表の吉武ジャパン以来の衝撃でもありました。昨年のU-17女子ワールドカップでも、ほとんど苦労することなく優勝した彼女達でしたが、今日の試合では、初めてと言っていいほど苦しめられた試合だったのではないでしょうか。
後半32分、負傷の宮川選手に変わって隅田選手が投入されますが、その直後に隅田選手が頭を強打してしまい、退場を余儀なくされてしまいます。ここから日本は10人での戦いをすることに。すでに連戦の疲れから、徐々に足が止まってきていた時間だけに、日本の勝利が遠く霞む痛恨のアクシデントでした。試合は一転、北朝鮮が猛攻をしかけ、日本が耐え忍ぶ展開に。
何度も絶対的なピンチを迎えますが、キーパー平尾選手が再三のビッグセーブ。こういう大事な試合では、キーパーの活躍が必要不可欠になってきますが、この日の平尾選手は、日本を救ったまさに守護神の大活躍を見せてくれました。延長に入っても耐える時間が続く日本。ほとんどの選手が足をつり、走ることはおろか、ボールを蹴ることすらままなりません。
これ以上「がんばれ」とは言えないほど、がんばっている選手達に、胸が熱くなるほどです。どんなに技術の高い選手達が揃っていても、やはり最後は「気持ちの勝負」だということを再確認させられた試合でした。
PKでの勝利は、全てを出し尽くしたご褒美なのかもしれません。技術だけでなく、メンタルでも強さを見せ、見事優勝を飾ったヤングなでしこ。これほどの試合をテレビ中継はおろか、取材をしている様子もなく、見る目が無いというのは寂しいことです・・・ 早くも待ちきれない来年のU-20女子ワールドカップですが、多くの人達に、この「楽しいサッカー」を見てもらいたいものです。
試合採点
ハッスル度 6.5
見応え度 7.5
名勝負度 7
満足度 7
ド根性度 10
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