INAC神戸レオネッサ vs 浦和レッズL

大会:なでしこリーグ レギュラーシリーズ 第18節

結果:INAC神戸レオネッサ 0-0 浦和レッズL

場所:ノエビアスタジアム神戸 観衆11865


レギュラーシリーズの最終戦。INAC神戸はこの試合に勝つと優勝が決まるだけあって、ホームのノエビアスタジアムに訪れた観衆は、なんと12000人弱。なでしこリーグの会場で、コレオグラフィーが見られる日がやってこようとは・・・


思えば昨年のレギュラーシリーズの最終戦と同じカード。まったく逆のシチュエーションなのも何か因縁めいていますが、浦和が昨年のお返しをする形で、INACの優勝を阻止する結果となりました。


INACは浦和の固い守備を崩すことができず、ほとんどビッグチャンスも無くスコアレスドロー決着です。長いシーズン中の一つの試合として見れば、「こういう試合もあるよね」で済むかもしれませんが、この試合に限ってはそういうわけには行きません。


テレビ中継付きのチャンピオンシップマッチ。1万人以上の観衆で埋まった最高の舞台で、考えられる中での最低の結果と内容の試合を、披露してしまったのです。「見せるべき試合で見せられない」のはこの試合のみならず、Jリーグでもしばし見うけられ、日本サッカーの大きな課題のように思います。


もちろん選手は必死で戦っていました。試合終盤には足をつって走れない選手も多くいたほどです。しかし両チームとも、崩しのアイデアが足りない。強いシュートが枠に行かない。セットプレーに可能性を感じられない。なにより得点の匂いのしない試合ほど、見ていて楽しくないものはありません。


前節の感想でも書きましたが、観客の期待に応えられなくなっているINACのサッカー。この現状を佐々木監督はどう見ているのでしょうか。残念ながら下降曲線が見えてきてしまった代表選手達。この先ワールドカップメンバーからの変化が無いと、いよいよもってオリンピック予選は苦戦必至です。


ポゼッションサッカーで、見る者を魅了してきたINAC神戸。しかし現在、質の高いサッカーは日テレベレーザへと取って変わられようとしています。ワクワクするようなサッカーが見せられなくなっていることが、優勝を逃したことよりも、深刻な問題に見えてくるのです。


試合採点

ハッスル度 4

見応え度 4

名勝負度 5

満足度 2

ワクワク度 2