なでしこジャパン vs 北朝鮮

大会:リオオリンピックアジア最終予選2016

結果:日本 1-0 北朝鮮

場所:テレビ観戦


アジア予選の敗退を受けて、マスコミからは批判記事が一斉に噴出しています。この機に乗じてあることないこと、下世話な記事にはうんざりします。しかし本当に怖いのは「無かったこと」にされてしまうこと。批判記事が出ること自体、注目度が高かった証でもありますし、こういうことも乗り越えて「文化」になって行くのでしょうね。


さて、この予選の最後の試合は雨の中。得意のパスサッカーが出来ないほどのピッチコンディションになるなど、最後までツキに見放された大会でした。それでもこれまでの試合と変わっていたのは、選手達の冷静さ。一人がミスしたとしても、誰かがそれをカバーする。そんな今まで通りの、なでしこジャパンの姿を見ることができました。


両チームとも予選敗退が決まっている同士の対決。にもかかわらず消化試合とはみじんも感じさせないほど、勝利への執念が感じられる好ゲームになりました。この辺の純粋さも、女子サッカーの良い所ですね。雨の中でも応援に駆けつけていた、両国のサポーターも素晴らしかったと思います。


2連勝で結果は3位。結果は出ませんでしたが、岩渕選手や横山選手が活躍するなど、未来に向けての収穫もありました。彼女達の活躍が、リオオリンピックで見られないのは残念ですが、この経験は必ず次の世代へ生かされることでしょう。シドニーオリンピックの出場権を逃した悔しさをバネに、世界一まで昇りつめた先輩達を見て来ているのですから。


これで、なでしこジャパンの活動は一旦休止となりますが、それに伴い佐々木監督も退任の運びとなりそうです。今は敗戦の矛先が向けらていますが、これまでの輝かしい成績が色あせることはありません。残してきた結果もさることながら、日本の従来の「上官と部下」のような古い指導法にも、大きな影響を与えてくれました。ドイツワールドカップ決勝、PK戦前の選手達の笑顔に、驚きを覚えた指導者も多かったはず。今後の佐々木監督の活躍にも、注目して行きたいと思います。


試合採点

ハッスル度 6.5

見応え度 6.5

名勝負度 6

満足度 8

リスタート度 7