日テレ・ベレーザ vs INAC神戸レオネッサ

大会:なでしこリーグカップ1部 第10節

結果:日テレ・ベレーザ 0-0 INAC神戸レオネッサ

場所:江東区夢の島競技場 観衆1114


L・クラシコと銘打たれたこの対戦は、数年前までなでしこリーグ最高のカードとして、高いレベルの試合を見せていました。しかし近年では、両クラブの実力差は開く一方。問題はプロクラブであるINACが、ベレーザに引き離されていることなんですけどね。首位通過を決めたベレーザと、勝つしかないINACとの対戦を現地観戦です。


試合は序盤からベレーザペース。開始早々ベレーザらしいコンビネーションで、INACゴールに迫ります。田中美南選手の隙あらばゴールを狙う姿勢は、見ていて気持ちがいいですね。田中選手のシュートへの積極性を、INACの攻撃陣にも見習って欲しいのですが、この日も前半はシュート1本。ボールは回せどシュートまで行けないという、いつもの展開が続きました。


それでも勝つしかチャンスの無いINACは、後半から積極的に入ります。INACの激しいプレスに、さすがのベレーザも後手に回る展開に。それでも炎天下の中にあって、この走るサッカーは酷すぎました。試合後半には足をつる選手も増えるなど、結局両チームとも攻め手を欠き、スコアレスドロー決着となりました。


INACのサッカーを一言で表すと「狭いサッカー」。密集地帯から抜け出そうにも、両サイドの選手も中央に寄って来てしまうので、広げることも出来ません。中央突破が狙いなのかもしれませんが、この試合でもチャンスを作っていたのは、サイドからの攻撃なんですけどね。鍵を握っているはボランチの杉田選手。技術は十分ですが、まだまだ視野を広げて欲しいものです。


このドロー決着によって、INACの予選敗退は濃厚となりました。リーグ戦の成績も含め、唯一のプロクラブとしては、監督交代の時期に来ているように思います。しかし、岡山湯郷ベルの諸問題にもあるように、なでしこリーグの監督を引き受けてくれる優秀な人材は、なかなかいないのでしょう。だからこそこれから必要なのが女性監督。高倉監督や本田監督のような人材が、これからもっと出て来てもらわないと。


試合採点

ハッスル度 5.5

見応え度 6

名勝負度 6

満足度 5

L・クラシコ度 5.5