U-17なでしこ vs U-17イングランド

大会:FIFA U-17女子ワールドカップ 準々決勝

結果:U-17日本 3-0 U-17イングランド

場所:テレビ観戦


アジア最終予選では、将来が不安になるような戦いぶりが続いている男子日本代表ですが、こちらは将来が楽しみでしかない「リトルなでしこ」ことU-17女子代表。男子代表のモヤモヤまでを、スカっと打ち払ってくれるような、さわやかな戦いぶりを見せてくれています。


負ければ終わりの決勝トーナメント初戦。いままでにない緊張感も画面から伝わってきますが、それだけに開始3分での先制点は大きな得点となりました。前半アディショナルタイム、後半35分にダメ押しの追加点と、得点を決める時間帯も完璧。後半途中からはほぼ日本のワンサイドゲームとなり、苦手イングランド相手に点差以上の完勝劇でした。


それにしても驚かされるのは選手達の技術の高さ。植木選手のドリブルやシュート力、長野選手の視野の広い展開力にも感心しましたが、この試合で一番驚かされたのが金勝選手。相手に囲まれてもの慌てないテクニックを持ち、後半途中からはサイドバックからボランチへボジションチェンジ。どちらのポジションでも持ち味を発揮できる所も素晴らしいですね。


そしてもう一つ感心したのが楠瀬監督の采配です。同じポジション同士の選手交代は一つも無し。ポリバレントな選手が多い日本の特徴を生かした采配ですが、金勝選手のボジションチェンジに代表されるように、試合の流れを変える化学反応を起こしていました。


これまでに全ての選手を出場させているチームマネジメントも、優勝を目指すチームには不可欠です。これで最大6試合戦えることが、この世代にとってなによりの収穫。


選手の質、チームの完成度、そして監督の采配力。どれを取ってもベスト4に残ったチームで、日本が頭一つ抜け出しているのは間違いないでしょう。それでも強いチームが必ず勝つとは限らないのがサッカーの面白さでもあります。注目の準決勝スペイン戦は17日。


試合採点

ハッスル度 6

見応え度 6.5

名勝負度 6

満足度 7

感心度 7