結果:U-20日本 3-1 U-20スペイン
場所:テレビ観戦
日本とスペイン。共に組織的なパスサッカーが特徴の両チームですが、もう一つ共通しているのが高い守備力。グループリーグの対戦でも、ほとんどチャンスを作らせてもらえなかった日本でしたが、この試合でも大いに苦しめられました。
強度の高いプレッシングに苦しめられ、ボールを簡単に蹴ってしまう日本。得意のポゼッションを封じられ、逆にスペインのパスはよく回る。アメリカやドイツ相手でも、主導権を握って戦って来た日本にとって、ここまでの劣勢は初めて。スタンボー選手のファインセーブによって、なんとか無失点に留まっていましたが、ゴールを破らるのも時間の問題。
そんな青色吐息の状況を救った宮澤選手のミドルシュート。意表をつくタイミングで放たれたシュートがネットを揺らし、瀕死の状態だった日本を救ったゴール。「起死回生」とはまさにこのこと。
「ゴールこそ最良の薬」とはよく言ったもので、再び勇気を取り戻した日本。57分には宝田選手が貴重な追加点。そして最後のトリを飾ったのが、長野選手というのも出来すぎた展開。毎試合日替わりでヒーローが生まれ、前線の攻撃陣はそれぞれの特徴を発揮。
スペインとのポゼッション対決には敗れてしまいましたが、それでも十分魅力的で楽しいサッカーを披露してくれました。
一つ残念なことだったのは、メンバー固定で戦ったこと。この試合でも交代カードは1枚で、貴重な決勝戦の舞台を2人の選手が経験できないことに。試合自体にも出れなかった選手もいるなど、「育成」も目的の大会の中で「勝負」にこだわった池田監督。
それでも強豪国を次々と打ち破り、結果とともに内容でも楽しませてくれたヤングなでしこの選手達。普段のなでしこリーグでもレギュラークラスの選手も多く、期待されるのは当然フル代表での活躍。
しかし、「未来」も大事ですが「今」も大事。短いサッカー人生の中で、どの年代であろうが世界の頂点に立てる選手はごくわずか。それくらい「世界一」はリスペクトされるべき偉業であって、もう既に彼女達は素晴らしいのです。
試合採点
ハッスル度 7
見応え度 7
名勝負度 6.5
満足度 7
起死回生度 10
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