結果:日本 2-2 アメリカ
場所:テレビ観戦
まずこのアメリカ遠征に召集された新戦力はなんと7人。ワールドカップまで3ヶ月と迫っている中で、高倉監督が優先したのは、チームの成熟よりも新戦力の発掘。さすがにこの時期になってまだ「発掘」かと心配にもなりますが、この試合ではそのチャレンジが生きることになりました。
毎年この時期に行われるアルガルベカップで、目にするのはチームの低パフォーマンス。シーズン前に加え、外国人選手のスピードとパワーに慣れるのに費やされる時間。初代表選手が多く入った日本に対し、本番モード全開のアメリカに、ガツンとやられてしまうことも予想していた試合前。
しかし、序盤こそアメリカのプレッシャーに押し込まれましたが、時間の経過とともに日本の攻撃も見られるようになります。予想に反して落ち着いた試合運びが出来た要因は、新戦力のボランチの二人。杉田選手と松原選手。危険な場面で体を投げ出せる守備的な松原選手と、持ち前のテクニックで攻撃の起点になっていた杉田選手。
特に杉田選手のキープ力が日本の安定感を生み出し、中盤でボールを失わないことで、アメリカのカウンターを受けることも少なくなっていました。MVPを取ったU-17ワールドカップを思い出すくらい、同世代の長谷川選手らとの相性も良し。それにしても杉田選手がアメリカ相手にここまで力を発揮できたのは、この試合一番の収穫でもあり、驚きでもありました。
しかしさすがはアメリカ。ヒース選手やモーガン選手の個人技はもちろん、キーパー山根選手の高さを警戒して、低いコーナーキックを徹底するという、スカウティングやチーム戦術度の高さ。本来なら日本がやるべき、セットプレーのアイデアだと思うんですけどね。
そんなアメリカ相手に、粘り強く同点に追いつけたことは大きな収穫。何より選手達が自信になったのではないでしょうか。後は長谷川選手の攻撃力が生きるのはやはり中央のポジション。得点が欲しい場面で4−2−3−1や4-1-4-1への変更は、高倉監督も考えているようですね。
試合採点
ハッスル度 6
見応え度 6.5
名勝負度 6
満足度 6.5
ポジティブ度 6.5
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