シアトル・マリナーズ vs オークランド・アスレチックス

結果：マリナーズ　５－４　アスレチックス

場所：東京ドーム　観衆46451

イチロー選手引退のニュースを知ったのは、東京ドームを後にした電車の中。しかし、この日のスタジアムの空気感は、メジャーリーグというお祭りよりも、イチロー選手の引退試合そのもの。多くの人達がそのことを察し、これが最後になるだろうと思いながら、イチロー選手の一挙手一投足に大歓声を送っていました。

ハイライトはやはり８回の打席。７番ベッカム選手の大飛球が、フェンスのフチに弾かれ２ベースになったことで、巡ってきた決勝点のチャンス。つくづく「持ってるなぁ」と感心させられ、みんなが見たい場面で打席が巡ってくるのがスーパースターの証。

第一打席からイチロー選手の打席はスタンディングオベーション。しかし、この打席が最後になるでろあろう８回の場面は、涙を流しながら声援を送る人もいるなど、一種異様な空気でもありました。

この場面で思い出すのはWBC韓国戦での決勝打。あの時のようにしぶとくファールで粘って、期待感も高まりましたが、同じくセンター方向に放った打球は、外野へ抜けることはありませんでした。

しかし、１塁を全速力で駆け抜けるイチロー選手に、東京ドームは鳴り止まない拍手。その後のチームメイトとの抱擁で、多くの人が確信したのではないでしょうか。

今まで信じられないような記録とプレーを見せてくれたイチロー選手。しかし年間262本のヒットを打った超人でも、人は等しく衰えていくもの。その打てなくなった姿を隠さず見せてくれたことも、実にイチロー選手の最後らしい。稀代のスーパースターのプレーを、これだけ長い間楽しませてくれて、「ありがとう」の言葉以外見つかりません。

試合採点

ハッスル度　6

見応え度　6

名勝負度　6

満足度　7

ありがとうイチロー度　10