なでしこジャパン vs スペイン

大会:国際親善試合

結果:日本 1-1 スペイン

場所:テレビ観戦


「なでしこジャパン」の名勝負と言えば、2011年のアメリカ戦や2004年の北朝鮮戦など、数々の感動する試合を思い出しますが、「高倉ジャパン」の名勝負と言われると、ちょっとすぐには思い浮かばない。初戦のアメリカ戦か、昨年のノルウェー戦か、、


高倉ジャパンの試合が面白く感じられない理由の一つが、日本の代名詞だった「パスサッカー」が、すっかり影を潜めてしまったこと。それは高倉監督本人も認めているように、チームビルドよりも選手発掘とテストに時間を使った3年間でもあったから。


そのチームビルドの「後回し」が隠れ蓑となり、見る側としてもそれを差し引いて見ていたわけで。しかし、本番一週間前になっても、以前と変わらぬ試合内容と、不満顔の監督インタビューを見せられると、「大丈夫ですか?」と心配になってしまうのです。


フランスに比べるとレベルが落ちるスペインのプレッシングですら、かいくぐるだけの組織力はなく、ビルドアップの段階でパスコースを封じられる日本。バックパスや苦し紛れのロンボールも多くなり、アタッキングサードに侵入することすらままならない攻撃。


日本のストロングである前線のタレント陣を生かすことも出来ず、本番でも「耐えて耐えてワンチャンスをモノにするサッカー」になることは、どうやら間違いなさそうです。


ゴール前に侵入していった杉田選手のプレーは素晴らしかったし、ラッキーガールになりそうな予感もある遠藤選手と菅澤選手。大会を勝ち進むには絶対必要なゴールキーパーの活躍も、山下選手なら十分に期待できそう、などなど。もちろん期待を持たせてくれた場面も見られました。


それでも期待値よりも不安の方が上回った最後のテストマッチ。幸いなのは初戦の相手が、一番格下とされるアルゼンチンであること。ここでしっかりと勝つことができれば、勢いに乗れるでしょうし、このモヤモヤも吹き飛ばして欲しいもの。逆にここでつまづくようなことがあると、、、なんて考えたくはないですけどね。


試合採点

ハッスル度 5

見応え度 5.5

名勝負度 5.5

満足度 5

未完成度 7