大会:2020 SheBelieves Cup
結果:日本 1-3 アメリカ
場所:テレビ観戦
センターバック4枚並べたスタメンを見た時点で、この試合の期待値は大きく減少。「サンドニの悲劇」の後のスペイン戦で、5バックでガチガチに守りを固めたトルシエ監督の采配を思い出しましたが、それでも日本は7分にあっさり失点。ゴール前でファールを与えると、ラピノー選手にはイージーなフリーキック。
27分には3試合連続のパスミスからつまらない失点を許し、目も当てられないような前半。
しかし、後半頭から岩渕選手を投入すると日本のペースに。58分、杉田選手がドリブルで運び→中島選手→岩渕選手と繋いでゴール。今大会で、初めて連動した崩しで奪った美しいゴール。普段のINAC神戸のチームメイトならではの息のあったプレーだったわけですが、代表で普段のプレーが見られることは意外と珍しい。
ベレーザの選手にしろINACの選手にしろ、普段とは違うポジションやシステムでやることの多い高倉ジャパン。この得点のようなコンビネーションでゴールを狙うのなら、普段のプレー、普段のポジションでこそ可能性が高まるのは当然。
そしてこの大会でポイントになっている、ゴール前からのビルドアップ。この試合でも失点に繋がるミスがあったわけですが、70分過ぎにはゴールキーパーから繋いで、三浦選手のシュートがポストを叩くシーンがありました。プレッシングに来るアメリカを剥がしたことで、攻撃のチャンスに繋がった場面。
こういうシーンが多くなれば、ゴール前から繋ぐメリットがあるもの。ただ現状ではメリットよりリスクが大きい結果に。相手のレベルを見て、やるやらないを判断した方がいいように思いますけどね。
それでも83分にセットプレーから失点して勝負アリ。完璧な流れでテストを完了させたアメリカに対し、日本ベンチはみすみすアメリカに流れを渡す傍観ぶり。選手のミスを嘆く前に、まずは自分の采配を嘆かれていることを認識して欲しいもの。格上に勝つには選手の力だけではなく、監督の采配・ベンチワークは絶対条件。4年間一度も格上に勝てなかった高倉ジャパンの限界は見えてしまっている。「1%でも勝つ可能性を追い求めたい」と言った、田嶋会長の決断の時だと思うのですがいかに。
試合採点
ハッスル度 5
見応え度 5.5
名勝負度 5
満足度 5
決断の時度 7
0コメント