リオ五輪名勝負 ベスト5

メダル獲得数41。過去最高の数字を残し、国別メダルランキングでもなんと6位。選手達の4年間の努力が実を結んだ形となりましたが、そのメダル数以上に素晴らしかったのが、心に残るような名勝負を数多く見せてくれたことです。


32年ぶりの出場ながら、世界ランク上位のギリシャをあと一歩まで追い詰めた水球男子。ブラジル、フランスという格上相手に勝利し、素晴らしい戦いぶりだったバスケット女子。初戦でなんとニュージーランドを倒し、ベスト4まで駆け上がったラグビー男子。メダルには届かなかった競技でも、心に響くまさに「あっぱれ」な戦いぶりの数々を見せてくれました。


「実力はあるのに本番で力を出しきれない」。そんなひ弱なイメージのあった日本選手はもういません。陸上400mリレーに代表されるように、最高の舞台で最高のパフォーマンスを発揮できるメンタル力。逆転勝利が多かったことも、日本選手達のたくましさを感じることができた大会でした。


さすがに日本の真裏ということで、テレビ観戦もハードスケジュールでしたが、満足度10だったリオ五輪。この後のパラリンピックでも、引き続き熱い日々を満喫できそうです。


さて、いよいよ4年後は東京大会。選手達の実力が間違いないことは証明されました。問われるのは観戦する我々のほうでしょう。今回の大会では、バドミントンやホッケーなど、空席の目立つ試合も見受けられました。自国の選手の出ていない客席を埋めるか否かで、その国のスポーツ文化の物差しにもなります。選手達に「満員」という最高の舞台を用意することこそ、日本のできる「おもてなし」ではないでしょうか。


それではリオ五輪名勝負ベスト5です。


第5位(サッカー男子)

ブラジル vs ドイツ

内容的には固い試合でしたが、ネイマール選手が決めてブラジルが優勝したことが全て。素晴らしかったリオ五輪を、ハッピーエンドで締めてくれました。


第4位(レスリング女子)

逆転の3連勝

登坂、伊調、土性、3選手の逆転トリプルゴールド。特に登坂選手の逆転劇は、後続の選手や他の競技の選手達にも勇気を与えてくれました。


第3位(卓球女子)

女子団体3位決定戦

日本卓球界を牽引してきた福原、石川両選手と、これから日本を引っ張っていくであろう伊藤選手の活躍。現在と未来に明るい堂々の銅メダル獲得。


第2位(陸上男子)

男子400mリレー決勝

北京五輪での銅メダルは多少運も味方につけましたが、今回は正真正銘実力で勝ち取った銀メダル。陸上でアメリカに勝利する日がやってこようとは・・・


第1位(バドミントン女子)

女子ダブルス決勝

最高の舞台での手に汗握る名勝負。絶体絶命からの5連続ポイントは、タカ・マツペアの真骨頂。デンマークペアも全てを出しきった素晴らしい相手でした。