結果:日本 2-2 ドイツ
場所:テレビ観戦
フランス相手に惨敗を喫し、現実を突きつけられた日本。かなりシビアな状況に陥ってしまっただけに、このドイツ戦の持つ意味は重要。最後のメンバー選考試合とも言えますが、フランス戦からのスタメン変更は3人だけと、高倉監督の考える「ベース」はこの選手達と言えるでしょう。
システムは長谷川選手を中央にした4-2-3-1へ変更。しかし日本はチャンスどころか、アタッキングサードへの侵入すらかなわず。フランスよりもプレッシングの緩かったドイツ相手にパスを回せないのは、選手発掘優先で、チームの熟成を後回しにして来たツケでしょうか。
しかし先制したのは日本。キーパーのミスは、サッカーの試合で一番見たくないもの。ただ、チャンピオンズリーグ決勝でも起きたことではあるので、そこを逃さずしっかり2得点決めたのは評価できる点。特に長谷川選手のゴールは、技術の高いシュートでもありました。
格上相手に勝つためには、ゴールキーパーのビッグセーブも必要不可欠。この試合での平尾選手のように、何点分防いでようやくチャンスが生まれるもの。しかし、どんなに素晴らしいプレーを続けても、一つのミスで台無しになるのもキーパーの宿命。それは平尾選手が一番分かっているでしょうが、高さとセーブ力のある平尾選手の台頭は、大きな収穫でもありました。
その平尾選手の活躍もありドロー決着。選手も守備面では手応えも感じているようでしたが、攻撃でチャンスを作れた場面は小林選手のシュートシーン1回だけ。それでもフランス戦の惨敗から多少なりとも可能性を感じられただけ、ギリギリ踏みとどまったとも見れた試合でした。
名監督の条件として、「ジャイアントキリングの経験」がありますが、格上相手に一度も勝つことなくワールドカップを迎えることになった高倉ジャパン。それはひとえに「選手発掘」に力を注いだ3年間だったからとも言えるわけで。ここから残り2ヶ月で、本当にチームの完成度を上げられるのか? 高倉監督に手腕に注目です。
試合採点
ハッスル度 5
見応え度 5.5
名勝負度 5.5
満足度 5.5
キーパー劇場度 7
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