大会:MS&ADカップ2019
結果:日本 2-0 南アフリカ
場所:北九州スタジアム 観衆8453
2019年国内最後の親善試合。12月には東アジア選手権がありますが、貴重なテストマッチの相手が南アフリカで良かったのは疑問。今の女子の勢力図は欧州+アメリカ。やっぱりヨーロッパ相手のテストマッチを見たかったですが、身体能力の高いアフリカ勢とやっておくのも悪くはないですけどね。
スタメンの変化は遠藤選手のサイドバック起用と、杉田選手と変わって宮川選手がボランチ。テストすることは大いに結構だし、遠藤選手のサイドバックも面白いアイデア。しかし、後半早々に宮川選手と杉田選手を交代し、遠藤選手も61分にお役御免。せっかくテストするならそれなりの成果を見せて欲しいし、ある程度の勝算があった上でトライして欲しいもの。もう何度もトライアンドエラーを繰り返せるほどの、時間の余裕はないと思うのです。
20分にはコーナーキックから熊谷選手が頭で押し込み先制。熊谷選手はなんと110試合目にして代表初ゴールだとか。あのPKの印象が強いから、意外なのかもしれませんね。41分には菅澤選手もゴールを決めて日本がリードを広げます。
南アフリカの攻撃は裏狙い一本。序盤は相手のスピードでやられる場面もありましたが、時間とともに対応し、怖さは感じない南アフリカの攻撃。逆に日本の攻撃も、ゲームメーカー不在で単調さが目立ちます。杉田選手を投入した後半の方が、2得点した前半よりも前線の攻撃力が活性化。
特に岩渕選手、長谷川選手、杉田選手が絡んだコンビネーションは見応えアリ。長谷川選手が中央に入ると、岩渕選手がスッとサイドに流れる。この辺の岩渕選手の気の利きようが、前線の流動性が機能している要因。それでも、無理矢理中央突破ばかりにこだわるのも、日本の悪いクセ。組織的ではない南アフリカの守備に、「行ける」と思ってしまうんでしょうけどね。
結局後半はスコアレスでタイムアップ。テストも機能したとは言えず、相手のレベル的にも収穫の少なかった試合。8000人以上集まった北九州のファンにも、もう1点見せて欲しかったですが、試合の盛り上がりという点でも今ひとつ。
ベレーザが苦労して5000人近く集客しても、「なでしこジャパン」の冠が付けば、選手の顔ぶれはほとんど同じでも、あっさりとそれを上回るネームバリュー。だからこそ国内の親善試合では、見る人を喜ばせるような試合を見せて欲しいものです。
試合採点
ハッスル度 5.5
見応え度 6
名勝負度 5
満足度 6
今ひとつ度 6
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