本来であれば、東京オリンピックまで2ヶ月弱。そのために新しく建設されることになった、スタジアムやアリーナなど、新設のオリンピック会場は数多くあります。それらの会場でテストを兼ねたプレ大会も、ここに来て軒並み中止の憂き目に。そんな日の目を見る機会が無くなってしまった、東京オリンピックの新会場は、現在どのような状況になっているのでしょうか?
会場の多くのは既に完成していて、あとはオリンピックを待つばかり。そう思って実際に見学に行ってみると、意外とほとんどが現在も何かしらの工事作業中。中には「大丈夫?」と、心配になるものまで。東京オリンピックが延期となったことで唯一利点があったとすれば、この会場整備の準備期間が、1年余裕が出来たことかもしれません。
ということで、現在の東京オリンピック新設会場はどうなっているのか? これまでに見学に行って来た、新会場の様子をご紹介。「海の森水上競技場」や「夢の島公園アーチェリー場」など、見に行けてない場所もありますが、これらの会場が1年後、オリンピック会場として無事日の目を見ることを願うばかり。もちろん緊急事態宣言が出る以前の情報になりますので、ご注意ください。
オリンピックスタジアム
名称:国立競技場
競技:サッカー・陸上
完成度:95%
元日にサッカー天皇杯でこけら落とし。ラグビーの大学選手権も開催され、共に6万人近い観衆が集まった新国立競技場。しかし、メインスタンドの一部は仮設のような状態になっていて、聖火台の問題もまだどうなるのかは不明。現在は再び敷地内に工事用プレハブが建っていて、周辺の整備なども行われています。
武蔵野の森総合スポーツプラザ
名称:武蔵野の森総合スポーツプラザ
競技:バドミントン・近代五種・車いすバスケ
完成度:100%
2017年に完成し、一番早くお披露目となった武蔵野の森総合スポーツプラザ。もう既に様々なスポーツでも利用されており、パラリンピック会場でもある、車いすバスケの世界大会も開催済み。新設のオリンピック会場の中で、唯一バリバリに稼働しているアリーナ。
有明アリーナ
名称:有明アリーナ
競技:バレーボール・車いすバスケ
完成度:95%
国立競技場の次に、すったもんだの末に建設が決まった有明アリーナ。しかし、いざ完成を見ても、その中身の良し悪しを報道されることは少なく、建設費の「高い・安い」でしか興味を示されない日本の寂しいアリーナ文化。4月に予定されていたバレーボールのプレ大会は中止。現在も工事フェンスで囲われている。
有明体操競技場
名称:有明体操競技場
競技:体操・ボッチャ
完成度:95%
木製の屋根が特徴的な有明体操競技場。周辺を高いフェンスで囲われていて、屋根部分しか見られませんが、有明テニスの森駅からは全景を眺めることが可能。昨年11月にトランポリンの世界大会が開催され、会場自体は10月に完成していますが、敷地内には依然工事機材も多く見受けられます。
有明アーバンスポーツパーク
名称:有明アーバンスポーツパーク
競技:スケートボード ・自転車
完成度:60%
進行状況に一番驚いたのがこの有明アーバンスポーツパーク。素人目には「全然出来てねーじゃん」と思ってしまうほど、間に合うのかちょっと心配に。仮設会場のため、短期で建設可能なのでしょうが、1年余裕が出来た分、今はじっくり完成させて欲しいところ。隣の有明テニスの森駅から丸見えなのが気になりましたが。
有明テニスの森
名称:有明テニスの森
競技:テニス・車いすテニス
完成度:95%
既存の有明コロシアムの隣に、3000席のショートコートを新設。もともと日本にテニス・スタジアム自体が少なかったですから、東京オリンピック新設会場の中でも嬉しい一つ。ショートコートの新設、有明コロシアムの改修ともに完了し、大会も開催済み。現在はオリンピック準備期間中として、利用することは出来なくなっています。
お台場海浜公園・潮風公園
名称:お台場海浜公園・潮風公園
競技:トライアスロン・マラソンスイミング・ビーチバレー
完成度:不明
お台場全体がオリンピック工事モード。特にビーチバレーボール会場が新設される潮風公園内は立ち入り禁止で、中の様子を伺い知ることは出来ず。かろうじて海上に五輪モニュメントを見られ、雰囲気を感じることが出来ますが、水質問題が話題となっているお台場海浜公園が、最もオリンピック延期の恩恵を受けられるのかも。
青海アーバンスポーツパーク
名称:青海アーバンスポーツパーク
競技:3x3バスケ・スポーツクライミング・5人制サッカー
完成度:70%
ライブ会場っぽく見える青海アーバンスポーツパーク。メインのクライミングスペースは概ね完成しているようですが、仮設の客席などは設営真っ最中という感じ。お台場周辺は常にライブ会場の設営などで、このような似た風景を目にしますが、あっという間に完成するのが凄いところ。今のところ「仮設感」が一番強いのがこの会場。
大井ホッケー競技場
名称:大井ホッケー競技場
競技:ホッケー
完成度:95%
昨年6月に完成した大井ホッケー競技場。8月にはプレ世界大会も行われるなど、準備の進みが早かった会場の一つ。見学に行った9月の時点では、周辺の整備などが行われており、近隣のサブホッケー場や、野球場の大田スタジアムも合わせて改修工事が完了されていました。現在はオリンピック準備期間中として、利用することは出来なくなっています。
カヌー・スラロームセンター
名称:カヌー・スラロームセンター
競技:カヌー
完成度:80%
昨年5月の時点で競技コース自体は完成していたようで、プレ大会や一般公開もされています。現在は客席などのスタンドを設営中のようで、まだまだ工事真っ只中という見た目。こちらも隣の葛西臨海公園の大観覧車からバッチリ見られるわけですが、オリンピック期間中にこの観覧車が動くかどうかも気になるところ。
東京アクアティクスセンター
名称:東京アクアティクスセンター
競技:アーティスティックスイミング・競泳・飛込・水泳
完成度:95%
今年2月に完成した東京アクアティクスセンター。4月には水泳やアーティスティックスイミングのプレ大会が行われる予定でしたが、あえなく中止。辰巳周辺一帯が工事現場のようになっていて、現在も工事フェンスに囲まれ敷地内に入ることは出来なくなっています。
※2020年3月以前
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